半人前日記

毒親育ち同士で家庭構築チャレンジやります

毒親育ち同士の夫婦のロールモデルが無い

自分は毒親育ちであるが故に、理想的なパートナーシップの構築方法を獲得できていない。

そのことに気付いた高校生の頃から、私はずっと、パートナーと長期的に上手くやっていく方法を模索してきた。

その中で、度々「夫婦や家族のロールモデルを見つけると良い」と言われているのを見かけた。

夫婦・家族として良好な関係を長期的に続けられているであろう家庭は一応、身近に皆無ではなかった。

それでも私は何度も失敗し、その度に絶望した。

絶対に一人では生きていけないのに、自分はまともに交際を続けられないのか、と。

 

今は幸いなことに、自分とめちゃくちゃ相性の良い相手と出会えて、交際開始から数年経過した今も関係は良好だ。これは自分史上最長で、今までの最長記録の優に3倍ほどになる。

お陰で精神的に安定し、それまでは最低限生存して学校に通うことだけで全ての気力を使い果たして出来なかった、様々なことが出来るようになった。

毎日入浴すること、部屋を整理整頓すること、勉強やダイエットなど自分のための努力をすること、趣味に打ち込むこと、お洒落に興味を持つこと。

これらは多分、多くの人は当たり前に済ませていることだろうけど、私にとってはこれらを死ぬ気で頑張らなくても自然なやる気でこなせるようになったのは、本当に大きな変化だった。

QOLが爆上がりした。やっと人間として最低限のスタートラインに立つとことが出来たと感じた。パートナーが、私を人間にしてくれたと心底思う。

 

普通に育った人はこの状態が生まれてこの方ずっと当たり前のものとして継続しているのか、そりゃ見えてる世界が違いますわ。

他の人には何の努力も苦労も無しに当然のものとしてこんな素晴らしい状態が与えられて皆平然とそれを享受しているのに、自分には与えられなかった。

この状態の素晴らしさを実際に体感するとそんな風に思って、今まで失ってきたものの多さや他の人との差を考えて逆に辛くなり、それを乗り越えるのもまた大変だった。

そうした新たな辛さはあったけれども、それでも死ぬまで一生、以前の状態のままでなくて絶対に良かったと思う。

 

そうしてようやく自分も一丁前に一生もののパートナーを得られたと安堵した矢先に、タイトルのことに気が付いた。

周りを見回しても、毒親育ち同士で結婚して幸せになった例が無い。

毒親育ちが結婚で幸せになったエピソードを読むと大抵、相手が理想的な家庭で育った愛情溢れる人物であることばかりだ。

それか若しくは、相手も良好とは言えない家庭で育ちながらも、情緒が安定していて愛情深い人物だったりする。

どちらにしても、双方が毒親育ちで且つ情緒も安定していない夫婦が幸せな結婚生活を送れている例ではない。

寄る辺のない者同士であるが故に発生する諸問題への対処例が見つからない。

 

そのことに気付いた時、私は焦った。

もしかして、私達は結婚しても幸せになれないのではないか。況んや子供を持つことをや。

肉親とは絶縁予定の毒親育ち同士だから、煩わしい親族付き合いに夫婦関係の足を引っ張られることもない。そう思って「毒親育ち同士ならではの良いところだ」とほくそ笑んでいたら、一般家庭育ちが結婚に伴う新たな親族付き合いによって更に幸福度が増した例を見て、悲しくなった。

一般家庭育ち同士の夫婦が仲睦まじく理想的な育児をしているのを見て、やっぱりまともな人がまともな育児をするんだよな、と絶望した。

 

同じように、ロールモデルが無いことに不安を覚える人がいたら、是非交流したい。

他の似たようなカップルの話が聞きたい。上手くいったこと、失敗したことをお互い話して、褒め合ったり慰め合ったりしたい。情報交換して、お互いの経験を有効活用したい。

ついでに、「理想的な家庭は一通りだが、機能不全家庭のバリエーションは無数にある」とどこかで聞いたし、表に出る毒親育ちの体験談は一つでも多い方がいい。私の体験も、いつか誰かしら何かしらの参考になる日が来るかもしれない。少しでも誰かの助けになれば、自分の苦労も幾らか報われる。

そういう動機で、このブログを作りました。

 

同じように毒親育ちの情緒不安定同士で結婚しようとしている人、既に結婚している人、もしいたらお話したいです。

 

今後はパートナーとの関係維持に関することや、自分の育った家庭の分析など、自分の中での整理も兼ねて色々書いていきたいと思っています。